9月にもイーモバイルをスピード買収して携帯電話関連企業を驚かせたソフトバンクが、今度はアメリカの通信会社「スプリント・ネクステル」を買収しようという計画を立てているそうです。
スプリント・ネクステルはアメリカでは業界3位の大企業です。買収には1.5兆円もの資金が必要になるらしいのですが、国内のメガバンク3行が融資を検討しており、資金面の問題はクリアしてしまいそうです。
ただ、買収には外国投資委員会と連邦通信委員会という組織の許可が必要になり、ソフトバンクは中国系企業とのつながりが強いため、審査を通るのはかなり困難というのが市場の見方のようです。
日本国内ユーザーとしては、べつにSBがアメリカの会社を買収したからといって、特にメリットはあるようには思えません。スプリントの持つ通信網は日本国内のものとは電波帯域が異なるため、アメリカで日本のiPhone5がつかえる、なんてことにもなりません。
むしろ今回の買収劇が失敗に終わった場合(買収自体に成功しても、その後利益が上げられるかは別問題ですし)、国内の通信網強化がおろそかになることを心配する声が各所から聞こえてきます。
実際、買収計画発表後のソフトバンクの株価は大暴落してしまいました。
ソフトバンク自体が海外で事業を行おうと、一般ユーザーにとってはどうでもいいのですが、まずは日本のことをもっと考えて運営してほしいというのがソフトバンクユーザーの本音のようです。